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押上 パチスロ ストラタシス・ジャパンは、アイティメディア主催の「ITmedia インダストリーテクノロジーフェア 2022夏」(会期:2022年6月7~30日)のDay 4「サステナブル設計ZONE」のスポンサーセッションに登壇し、「低コスト・短時間で治具制作を内製化し、生産ラインを最適化する方法とは」と題して講演を行った。

 講師のストラタシス・ジャパン マニュファクチャリングBU セールスシニアマネージャーの工藤信男氏は、まず3Dプリンタ市場の推移を示した。

日本における3Dプリンタ市場の推移図1 日本における3Dプリンタ市場の推移[クリックで拡大]

 図1のグラフを見て分かる通り、全世界における3Dプリンタの市場規模は年々大きく拡大しているのに対し、日本はほとんど変化が見られず、市場規模は200億円程度で推移している。米国を筆頭に、西欧、中国はもちろんのこと、日本と中国を除いたアジアパシフィックでも、日本よりもはるかに普及・成長しているというのが現状だ。

 一方で、製造業のボリュームという観点では、日本は現在も世界をリードしている。では、なぜ日本では3Dプリンタの普及が遅いのか? 普及している海外との違いはどこにあるのだろうか?

海外では3Dプリンタは先行投資ではない

 その理由について、工藤氏は「海外では『3Dプリンタの導入を先行投資として捉えていない』ことが大きい。これに対して、日本では『今後の研究のため』『何ができるかを模索するため』に3Dプリンタを導入するというお客さまが多く、まだ先行投資として考えられている」と指摘する。海外では、利益の追求、製造コストやリスクの削減といった、企業が求める“成果を得るための手段”として3Dプリンタを導入しているのだ。

 続いて、工藤氏は具体的な3Dプリンタ導入のメリットも紹介。例えば、3Dプリンタを導入すると非常にスピーディーに試作ができるため、製品の早期市場投入が図れる。開発サイクルを短くできることで、開発競争力の強化にもつなげられる。また、リードタイムの面でも優位であり、大きな倉庫を持つ必要がないケースもあるため、設備コストの削減などにも効果を発揮する。さらには、工場で使用する部材や設備部品などを製造現場の近くで作ることで、紛争やパンデミックなどによるグローバルサプライチェーンの分断に対しても柔軟な対応が行える。

 3Dプリンタというと、プロトタイピングのイメージをお持ちの方も多いかもしれないが、現在は製造補助具、治工具の製造、また1万個といった大量生産が可能なものまで、多様な機種が存在する。ストラタシスでは、樹脂プリンタのほぼ全ての造形方式を網羅しており、あらゆるニーズで使用可能な3Dプリンタをフルラインアップでそろえている。

ほぼ全ての造形方式を網羅しているストラタシスの3Dプリンタ図2 ほぼ全ての造形方式を網羅しているストラタシスの3Dプリンタ[クリックで拡大]治工具を内製化すると時間を獲得できる

 実際、どのような活用メリットがあるのか。工藤氏は、海外で非常に増えているという3Dプリンタを活用した治工具製作の事例を紹介した。

 例えば、部品の位置決めや取り付けを行う治具は、一般的に切削した金属を組み立てたものなどが多いだろう。金属製の治具は、角張っていたり、重かったりと、製品の傷や作業者のケガなどのリスクを伴う。だが、3Dプリンタを活用すれば、軽く、丸みを帯びた扱いやすい形状の治具を、少ない部品点数で作成できる。コストも抑えられ、治具を供給するリードタイムも非常に短い。「在庫を持つ必要がなく、オンデマンドで製造できるので、内製化だけでなく、サプライヤーからメーカーに提供する場合にもメリットがある」と工藤氏。

 また、これまでは加工図の作成、見積もり、発注、材料の準備など、多くのステップが必要だったが、3Dプリンタによる治具製作であれば、用意した3D CADデータを3Dプリンタに渡すだけで必要な治具がすぐに手に入る。「リードタイムが短縮できるということは、“時間を獲得できる”ということだ。市場投入スピードや製造効率の向上だけでなく、余裕を持って製造を行うことで安全な職場環境を作ることにもつながる」と工藤氏は説明する。

民間だけでなく米国海軍でも

 講演では、ストラタシスの3Dプリンタを実際に活用している事例も紹介された。

 米ゼネラルモーターズ(General Motors)では、工場で使用する治工具や一部の最終製品を、3Dプリンタで内製している。例えば、生産ラインのオーバーヘッドコンベヤーでは、多くのセンサーなどによる重量が原因で定期的なダウンタイムが発生していたが、一部の部品について、強度が高く軽量な材料を使用して3Dプリンタで作成したところ、32%の軽量化に成功。生産ライン投入のリードタイムも従来の9週間から2週間に大幅短縮できた。

米ゼネラルモーターズの事例図3 米ゼネラルモーターズの事例[クリックで拡大]

 さらに、米キャタピラー(Caterpillar)も工場に3Dプリンタを多数配置して、生産ラインの後ろで治具などを製造し、供給している。例えば、交換用コレットチャックの場合、外注では納期が1カ月必要だったが、3Dプリンタでの内製化によって4時間に短縮された。生産時間損失による損害も、リードタイムが短縮されたことで約15万米ドル削減できたという。

米キャタピラーの事例図4 米キャタピラーの事例[クリックで拡大]

 2021年8月には、米国海軍がストラタシスの大型3Dプリンタ「Stratasys F900」(以下、F900)を最大25台導入する契約を締結した。在庫を抱えることなく、どこの基地でも部品を調達できるように、世界中の米軍基地にF900を配備する計画だ。

豊富なサイズ、材料を提案できるストラタシス

 ストラタシスの3Dプリンタは、造形サイズ、材料ともに、非常に豊富なラインアップがそろっており、ソフトウェアまでワンストップで開発されている。そのため、顧客ニーズや課題に応じた3Dプリンタを提案することが可能で、導入立ち上げや運用のコンサルティングもセットで提供できる。

 工藤氏は「どの3Dプリンタを、どう運用するのか。あるいは、どの部分、どの治具を3Dプリンティングに置き換えると費用対効果が見込めるのかなど、判断に迷われるお客さまも多い。導入に向けた相談は費用もかからないので、まずは気軽にお問い合わせいただきたい」と講演を締めくくった。

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